戦前の家族モデルが崩壊したあと、自らの家族イメージを明確にし、実現させている家族は多くはない。会社や仕事に没入して、家族の問題を回避してきた父親。子どもを学歴社会に適応させるため教育ママに変身した母親。こういう経済成長期の家族モデルも限界に達した。いま、日本人すべてが自分たちの家族イメージを再建する必要に迫られている。
 本書は家族療法の第一人者が、FIT(家族イメージ法)を駆使して、不登校、摂食障害、非行の子どもたちにかかわってきた経過をくわしく語っている。
 数千におよぶFITの中から厳選された「第2章 さまざまな家族イメージ」は、現代日本の家族の図鑑とも言え、研究者・臨床家だけでなく、すべての父親・母親の必読書である。

主要目次

第1章 家族はどう変わってきたのか
第2章 さまざまな家族イメージ
第3章 ケーススタディ・家族の危機と再建
  1 不登校の家族イメージとその再建
  2 摂食障害の家族イメージとその再建
  3 吃音青年の家族イメージとその再建
  4 非行少女の家族イメージとその再建
  5 不潔恐怖を訴える高校中退青年の家族イメージとその再建
  6 不登校と家庭内暴力を示す中学生の母親の家族イメージと
    その再建
  7 対人恐怖の悩む成人女性の家族イメージとその再建
第4章 日本の家族はどうなっていくのか

著者略歴

1948年福岡県生まれ、75年九州大学大学院博士課程修了、同大学助手。80〜82年ニューヨーク州立大学留学、85年福岡教育大学教授、98年東京大学大学院教育学研究科教授、99年東大付属心理教育相談室室長、学校臨床センター分室長。現在、国際医療福祉大学大学院教授・東京大学名誉教授
国際家族心理学会日本代表、日本家族心理学会常任理事、家族心理士・家族相談士認定機構常任理事、日本家族カウンセリング協会副会長、NPO法人システム心理研究所代表
著書:家族臨床心理学(東大出版会、2000年)ほか多数。
 

亀口憲治著
四六判 208頁 
定価1,512円税別、送料300円) 発行・システムパブリカ 発売・河出書房新社

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2016年4月より定価が税別となりました。


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